英検準1級単語ドリル 黒猫版



QRコード

QR

検索フォーム


最新記事


最新コメント


関連広告


カウンター


カレンダー(月別)

07 ≪│2017/08│≫ 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

カテゴリ


■ フリースペース ■

フリースペースです。
好きな事をご自由に書いて利用してください。

尚、不要な場合は「HTML編集」の<!-- フリースペースここから -->~<!-- フリースペースここまで --> を削除してください。
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
結局あたしはその後、一勝もする事ができなかった。

「おい、水分」

先生が呼んだだけなのだが、ビクッとなってしまう。

「驚かせないでくださいよ」

「ちょっと話がある。放課後に教務室まで来い」

「は、はい」とどぎまぎとした返事になってしまったが、先生はそれを咎める事はなかった。



(話ってなんなのかしら・・・・・・?)

そう思いながらも教務室へ向かう。

教務室で私を出迎えたのはデスクの列と書類の束、せわしない人間の集まりだった。

「あの、すいません」と声をかけると奥から中年の男性がやってきた。

「学年と名前と、どの先生と話をしたいのかを言ってください」事務的に抑揚なく言って来た。

「2年の水分です。あと・・・・・・」と言いかけると、

「私が呼んだ」と奥から先生がつかつかと歩いてきた。


「それで。あの。用事というのは・・・・・・」

「ああ、その事なんだが・・・・・・」と言いかけてパソコンを見つめる。

そこには全生徒のデータが登録されているようだ。

学年、性別、写真はもちろんの事、どんなカードをデッキに入れているか、勝率はどのくらいかまで丁寧に記録されている。

そのパソコンを閉じて、「最近で一番最後に勝ったのはいつだ?」と唐突に尋ねてきた。

「え」と驚いて考える間に、「この学校はデュエルのエリートを養成する場所だ。知っているな?」

とまた変な質問を浴びせてきた。

まさか。それに気づいた途端に血の気の失せるのが分かった。

「今のお前の勝率では学校の基準を満たせない」そして一言言った。「このままでは退学だ」

ガーン。頭の上から「岩石の巨兵」が落ちてきたような衝撃が走った。

「しかし、お前にもチャンスがある」

「何ですか、それって」頭で聞く前に身体で訊いた。

「デュエルに勝つ事だ」

それは今の自分にとってとてつもなく辛い条件だった。

「幸いお前は提出物の方はよくできているから、一勝すればここに残れる。期日は明々後日の放課後で場所は体育館。対戦相手も今のお前と同じくらいの実力の持ち主だ」

いくら冷酷非道な先生でも、生徒の退学がかかると穏やかになるらしい。

それとも、嫌いな学生が消えるから内心ほっとしているのかもしれない。

「忘れずに来るんだぞ」と先生は最後に念押しした。

あたしはうつむいたまま教務室を後にした。

退学なんてしたいはずない。

絶対勝たなければ。

あたしは、自分がかなり圧縮された重い空気の中にいるのを感じたまま、長い廊下を踏みしめるようにして歩いていた。

スポンサーサイト

コメント

■ 


頭の上から岩石の巨兵は怖い
Chaosは人生でそんな思いを何回してきたコトか…

負けてばかりの遊里ちゃんも
今回ばかりは負けてられないな~
がんばれ遊里ちゃんよ

■ 

なかなかアカデミアは厳しそうね・・・


私も厳しい鍛錬を積んでここにいるわ。


頑張って!

コメントの投稿



管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

■この記事のトラックバックURL

⇒ http://mistvalleywetland.blog105.fc2.com/tb.php/45-36be3da1

この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)

■この記事へのトラックバック

 | BLOG TOP | 


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。